松方弘樹の名奉行金さん - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

※緊急告知!!

えーっと発売中止になっちゃいました。まぁ色々と、版権とか問題になったみたいです。

松方弘樹の“遠山の金さん”が十一年ぶりに復活! しかも松方自身がメガホンを取り*1、脚本は何と高田宏治! キャストもさすがに気合いが入ってて、川野太郎、志賀勝、中丸シオンはともかく、生稲晃子、照英も参戦! 東映ギャングシリーズで共演してた江原真二郎と曽根晴美がそれぞれ悪代官と越後屋に扮してるのも嬉しい配役。ベテラン悪役の外山高士と原口剛、小沢和義以下のミュージアム Vシネマ軍団も出演してます。

江戸の町で大店ばかりを狙った押し込み強盗が頻発。北町奉行・遠山の評判も地に落ちていた。同じ頃、同心と芸者という不釣合いな男女の心中事件が発生。だが現場にふらりと現れた遊び人の金さんが、これは伊賀者の仕業と見抜いて…。

個人的に“遠山の金さん”といえば、千恵蔵御大は別格として、やはり世代的に中村梅之助のイメージ。「江戸を斬る」の西郷輝彦がギリギリ許せる範囲で、松方版に関しては“てやんでぇ! あんな漁師みたいに日焼けした金さんがあるか! 桜吹雪が泣いてらぁ!!”というのが正直な感想でした。

で、本作。床に伏せるお父っつぁんを健気に看病する娘と博打打ちの息子。女形、夜鳴き蕎麦、芸者、帯を解かれて“あーれー!”といった娯楽時代劇には欠かせない要素をこれでもかと盛り込んでいるのは好感。時代劇経験のあるメインの役者たちもそれなりに頑張ってると思います。

その一方で、端役の所作や美術等、細かいところでセコさがモロに見えて萎えちゃう点も多々。高田宏治がやったにしてはセリフ回しがおかしい所も多かったなぁ(まさかこれもアマルフィ?!)。特に哀しいのが劇伴の薄さ。遊郭のシーンのバックに三味線の音を鳴らすくらい常識だろうに。この辺、ホントに予算が無かったんだろうなぁ。

とはいえ、それなりには見られる出来。EDテーマが松方弘樹によるヘンな歌なのもらしくて良かったし。それにビデオ屋の立場から言えばこういう棚の幅を広げてくれる作品は大歓迎なんですよ。ヤクザVシネマの製作を二、三本やめて、予算をある程度使ったちゃんとした続編を作って欲しいもんです。というか東映が作れよ、こういうのは!
mash1966.hatenablog.com
松方といえば、こういうのもDVD化されます。レンタル版は10/9の先行リリースなのでよろしく!

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東映といえば「キイハンター BEST SELECTION」「特捜最前線 BEST SELECTION」「吉宗評判記暴れん坊将軍」「服部半蔵影の軍団」「プロハンター」「勝手にしやがれヘイ！ブラザー」も10/9にレンタルリリースされるんですが、今月は仕入れる予算が無いんで泣く泣くカットの予定…。ツ○ヤは入れられるのかなぁ。