ラスト・クルセイダーズ

ラスト・クルセイダーズ [DVD]
8/5リリース プライムウェーブ

原題は'The Last Templar'。RHIエンタテインメント提供によるアクションアドベンチャーです。主演はミラ・ソルヴィーノと「レッド・ウォール」のスコット・フォーリー。ヴィクター・ガーバーも出演してます。

ニューヨークで開かれたバチカン秘宝展をテンプル騎士団の扮装をした一団が襲撃。現場に居合わせた女性考古学者のテスは、父が発掘したコンスタンティヌスの十字架が奪われた事から彼らを追いかけ、奪い返してしまう。独断で騎士団の正体を探るテスは、盗まれたのが騎士団に託された巻物とその解読器である事を知って…。

まぁたテンプル騎士団か! こいつらを持ち出すのが好きだなぁ、欧米人は。で、これも明らかに「天使と悪魔」に便乗して作られた作品でした。逆に何故それを露骨に匂わすような邦題&ジャケにしなかったのか不思議に感じるくらい。

それはともかく、製作意図や出来以前に気になったのがミラ・ソルヴィーノ演じるヒロインのキャラクター。年甲斐も無くやたらミニスカだったり胸を強調した格好をしてるのも気になりますが、何お前当局を無視して犯人探しをしてんだよ、みたいな。出だしこそ“男勝りの冒険者魂に火がつき…”と取れたりもしますが、段々と自分勝手なだけのわがままな女にしか見えなくなってしまう。これで捜査官が足を引っ張る役立たずだったり、いっそ小さな存在に描いてるんならまだしも、逆に好感を持たせる見せ方をしてるからワケ判らん。

案の定後半には二人はいつしか恋に…というパターンになって、これはスクリューボールコメディのアレンジ、というか「BONES」みたいな線を狙ったんだと思いますが、それならそれでもっと上手く作れるだろうという気が。

元々がCM込みで計四時間あったミニシリーズを二時間弱に再編集したようなので、本来あったシーンが抜けちゃったせいでそう見えるのかも知れません。おかげで他の部分でも、テンポが良いというより描き込み不足で唐突な展開続きに感じてしまう。但し、どう見てもバッサリ削れる部分がまだまだ残ってるように感じるから、やっぱり単に元の出来が悪いだけ、スタッフに才能が無いだけなのかも知れませんけど。

映像自体はそれなりにお金が掛けられていて中々の見栄え。ロケーションも綺麗だし。だからこそ余計に勿体無く思えた作品でした。

ラスト・クルセイダーズ [DVD]

ラスト・クルセイダーズ [DVD]