PANDEMIC 感染惑星

PANDEMIC 感染惑星 [DVD]
7/3リリース ネクシード

原題は'Toxic Skies'。「感染列島」に便乗してリリースされる感染系パニックスリラーです。主演は最近パッとしないアン・ヘッシュ

某都市の病院に謎の感染症にかかった患者が次々に運び込まれる。救援に駆けつけた世界保健機構のテスが発生源を突き止め、東南アジアから持ち込まれたペスト菌と解明したのだが、患者にはどの抗生剤も効かなかった。やがてこの裏に巨大企業の暗躍がある事が判り…。

お話は典型的なパンデミック系スリラーでした。ただしジャケや邦題から類推される様な“宇宙から謎の病原体が!?”みたいなSF入ったスケールのデカい話じゃないんで念の為。蔓延するのがただのウイルスじゃないのは、冒頭から何者かの影が…?! みたいなシーンの連続なので驚きは無し。そして原題から判る様に、その裏には巨大企業が撒き散らかした化学物質が…というかなりトンデモ系な流れに。

wikipedia:ケム・トレイル

でもねぇ。何故か全体のテイストはクソ真面目なシリアスムード。それがサスペンスとしてのシリアスならまだしも、どうも製作者側は社会派ドラマを作ってるつもりみたいなソレなんですよ。おかげで娯楽映画としては正直退屈。しかもその根底にあるのがトンデモ陰謀論なんだから…。ヒロインに真相を伝えようとする正義の記者みたいなのも出てくるんですが、コイツもどう見ても怪しいヒトにしか見えないし。

そんな流れなので、アン・ヘッシュの最近のルックスもあって、ヒロインもヒステリックなエコ女に見えてしまって…。彼女の脳裏にやたら過去のトラウマがフラッシュバックするシーン等、似てるなぁと思ったら、ホントに昨日書いた「エアポート タービュランス」と同じ製作会社の作品でした。

どこまで本気でやってるのか判らないけど、こういうメッセージを“信者”以外のヒトにも届けようと思うのなら、まず作品を面白くしなきゃダメだと思います。まぁそういうのが判る客観性を持ち合わせてないんでしょうが。大体、最後の決着のつけ方を見るに公害の恐ろしさをナメてる連中だと思うし。

それはそれとして、本家の「感染列島」を含めて、もし今リリースされてたら高回転しただろうなという気も。レンタルビデオ屋としては「アウトブレイク」や「リ・ジェネシス」を並べてコーナー展開したい欲求にも駆られるんですが、さすがに不謹慎過ぎるのでやってませんけどね。

感染列島 スタンダード・エディション [DVD]

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細菌列島 [DVD]

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もう一、二ヶ月早いリリースだったら、この辺全部発売延期になってたかも知れませんね。