ソード・ハンド 剣の拳

ソード・ハンド 剣の拳 [DVD]

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原題は'Меченосец'(英題'The Sword Bearer')。久々に登場のロシア製アクション。それも本作は掌から剣が飛び出す能力を持った男を描くSFヒーロー系! 監督と主演のアンちゃんは例によってよく判りませんが、ヒロインは「ルナ・パパ」「グッバイ、レーニン!」のロシア美女、チュルパン・ハマートヴァです。

生まれながらに右の掌から剣が飛び出す特殊能力も持つ青年サーシャ。その能力故に、子供の頃から周囲に虐げられて育った彼は、今も荒んだ生活を送っていた。そんな時、偶然知り合った美女カーチャと惹かれ合うサーシャ。だが二人の前に現れたカーチャの情夫を切り殺してしまった事から追われる身となって…。

掌から両刃の剣がシャキーンと飛び出すという素敵な能力だから、五右衛門の斬鉄剣ばりに立ち塞がる戦車やヘリをバッサバッサと切り倒すバカアクションなんだろうなぁと予想していたら、実際出来上がったのはバカはバカでも中二病全開、主人公の鬱々とした苦悩と恋愛を描いたオサレ系ストーリーでした。

注目していたソードアクションも、手からチラッと飛び出す>>次の瞬間にはすでにバッサリだったり、“ギャーッ!”という声>>行ってみると切株の山、みたいなのばっかで迫力は全然無し。逆にスコールみたいなどしゃ降り、なのに日は燦々みたいなオナニー演出はやたら多くて困りました。

困ったと言えば、描写だけは激しいのに男も女もしっかり着衣してるセックスシーンも変だったなぁ。って、チュルパンちゃんは「ツバル」で既にヌードになってるじゃんか! ひょっとしてこの監督、アホ? もしかして童貞??

別に特殊能力者故の苦悩を描くストーリーでも構わないんですよ。でもそこを描く前にちゃんと能力者のカッコ良さを見せろと言いたい。じゃなきゃ、こんな設定の映画を作る意味が無いじゃない。

話は別にして映像だけを見たらかなりしっかりしてる、どころか、最近のロシア映画特有の時代遅れの派手めなヤツじゃなく、かなりセンスの良さを感じさせるモノになってるんですけどねぇ。これは脚本が悪いのかなぁ。元々は原作(小説かマンガかは不明)があるらしいんですが…。

そんな感じで、個人的には期待はずれの作品でした。見どころと言えるのはチュルパンちゃんの美貌だけかな。ホント、彼女の美貌だけは素晴らしいですよ!

TUVALU ツバル [DVD]

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