519号室

519号室 [DVD]

原題は'The Echo'。予告編を見てJホラーっぽいなぁと思ったら、フィリピンで2004年に大ヒットした(らしい)'Sigaw'という(おそらく)日本未紹介の作品を、監督のヤム・ララナス自らがアメリカに乗り込んでセルフリメイクしたオカルトホラーでした。製作はリメイクホラーを量産しているVertigo Entertainment。主演は「猟奇的な彼女 in NY」のジェシー・ブラッドフォードとアメリア・ワーナー。更に強面俳優ケヴィン・デュランドも出演してます。

仮釈放になり、服役中に亡くなった母が住んでいた古びたアパートに移り住んだボビー。だが引っ越し早々、壁越しに聞こえる奇怪な物音や不気味な声に苦しめられる。そしてある夜、隣室に住む大男の妻に振るう暴力に耐えかね警官と共に踏み込んだものの、そこはもぬけの空だった。ボビーが見ていた隣人一家の正体は?!

アジア人監督の作品らしく音と影の出し入れでビクッとさせるタイプの作り。そしてこれもアジアルーツらしく、序盤は派手な演出は無く、じっくりじっくりと奇怪な現象を積み重ねていくパターン。確かにジワジワと緊迫感が高まって、クライマックスに差し掛かる頃には良い感じの盛り上がりを見せてはくれるんですが、出来れば序盤と中盤それぞれにもう少しサービスシーンを入れてくれても良かった気が。特に冒頭部分はかなり淡々としたペースだから、今時のお客さんだとそこで投げちゃう危険性も。

まぁそれでも他のリメイク作品と比べれば十分に怖さを味あわせてくれるから、ホラー映画ファンなら抑えておくべき作品でしょう。出来ればオリジナル版も見たいもんです。

※オリジナル版の予告編