レジェンド・オブ・ウォーリアー 反逆の勇者

原題は'Pathfinder'。「テキサス・チェーンソー」「13日の金曜日」のマーカス・ニスペルがその間に撮ってたアクションアドベンチャーです。原題を見てピンと来た方もいるでしょうが、1987年のノルウェー映画「ホワイトウイザード」のリメイク、というか、原案にして作られた作品でもあります。主演は「ロード・オブ・ザ・リング」ではエオメル、リメイク版「スター・トレック」ではマッコイ役のカール・アーバン

9世紀の北米大陸。漂着した海賊船でただ一人生き残っていた少年はゴーストと名付けられ、先住民の村で育てられる事に。それから15年後、ゴーストが暮らす村を凶暴な海賊団が襲撃! 彼以外の村人を全員虐殺してしまい…。

まるでフラゼッタあたりのファンタジーアートが動き出した様な映像は文句無しにスゴい。ちょっとくすんだトーンも効果的で、ニスペル作品らしく血もバンバン飛び散り捲り!

ところがそれとは対照的に、お話の方が単調過ぎる…。別に深みのある話までは求めてないし、単純に血沸き肉躍る展開で良いのに、最初から最後までずーっと同じ調子で盛り上がりに欠ける内容で…。

これは、やたらスローモーションを多用する演出にも難ありですが、ベースとなる脚本がダメなんじゃないでしょうか。と思ったら、担当してたのは「ナイト・ウォッチ」「アレキサンダー」のレータ・カログリディスでした。

海賊にはアイスランド語を喋らせてるのに先住民たちはしっかり英語を喋るというのが象徴している様に、色んな部分でバランスが壊れている凡作でした。ただ映像だけはスゴいので一見の価値はあると思いますけど。

※「ホワイトウイザード」の映像。DVD化希望!