ザ・ナースキラー

ザ・ナースキラー [DVD]
3/13レンタルリリース クリエイティブアクザ

原題は'Chicago Massacre Richard Speck'。「監禁拷問殺人者」のマイケル・フェイファーによる実録猟奇殺人犯シリーズの一本です。今回登場するのは1966年にシカゴの看護婦寮に押し入り、一夜にして八人の看護婦を殺害・暴行、懲役千二百年の刑に処せられたリチャード・スペック! 主演は「サイボーグ・ソルジャー」のコリン・ネメック。おなじみトニー・トッドに、「LOST」シーズン3や「ストリート・レーサー アルティメット・バトル」のイイ顔したオヤジ、アンドリュー・ディヴォフが出演してます。

1966年、地元テキサスからシカゴにやって来たリチャード・スペック。港湾労働の職にあぶれ、飲んだくれていたスペックは、近くの看護婦寮に押し入り、九人の看護婦を監禁して…。

この監督の今までの作品同様に、現在伝わっている史実と微妙にズレてる内容。更に、一晩という短時間に大量の殺人を行ったのが特徴の事件なのに、事件そのものよりも、スペックの地元時代の姿や現場を立ち去り逮捕されるまでの苦悩、彼を追う刑事等々にスポットを当てたヘンな構成になってます。まぁそれで面白くなってるのなら構いませんが、何しろ監督に腕が無いので単に判りにくくなってるだけ。

いつもならこれだけで“スルー決定!!”と〆て終わりなんですが、本作の場合、史実通りにロバート・ダヴィ風のあばた顔メイクを施したネメックの、何も考えてない最低基地外野郎の狂気を見事に表現した好演があるんですよねぇ。これはホントに勿体無い。あらためてこういう企画はもっとちゃんとしたスタッフに作って欲しいと感じた次第です。