溝鼠vs.毒蟲

溝鼠VS.毒蟲 [DVD]

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遂に出た! 竹原慎二単独主演作!! 新堂冬樹の『溝鼠』シリーズをドラマ化したクライムアクションで、監督も横井健司! でも対する“毒蟲”役が畑山隆則なんだよねぇ。共演は夏生ゆうな、米山善吉、谷桃子、そして大口広司(真行寺君枝の元ダンナ!!)。

金の為ならどんなヤツのどんな依頼も受ける復讐代行屋・幸福企画を営む鷹場英一。そんな彼の下に、絶縁していた父親が現れ、仕事を依頼するのだった。耳を貸す気も無い鷹場だったが、その報酬として父の借金のカタとして少年期の鷹場の目の前で凌辱されて以来、生き別れになった姉・澪と引き合わせると告げられ、仕事を引き受ける事に。一方その頃、鷹場たちによって恋人を汚された大黒という男が復讐の炎をメラメラと燃やし始めていて…。

さすがは横井健司。現在のVシネマ業界では奇跡と思えるくらいにノワールな雰囲気が全編を覆ってる! そしてそんな雰囲気によって、基本演技が出来ない竹原を無口で陰のある男に据える事で異様にハードボイルドな世界観を紡ぎ出す事に成功してます。

竹原の部下役の米山善吉は基地外みたいな怪演で、二人によって行われる復讐業も限界寸前のハードコアぶり(だってミミズバーガーだよ!?)。色仕掛け要員の谷桃子も現役アイドルとしてはギリギリまで体を張ってると思うなぁ。そして大口広司はモノホンの極潰しだけが醸し出せる悪党の匂いをビンビンに漂わす! 寧々、夏川亜咲といったエロ要員も用意されていて、そっち方面の抜かりも無し。

逆にミスキャストなのは夏生ゆうな。いや、個人的には大好きなんですが、いくら「ありがとう」や「恋極道」の頃に比べて劣化してるとは言え、竹原の姉ちゃん役は無理があるだろう。

懸念された畑山はまだ出番が少なめなので評価は保留。でもヤバい雰囲気は既に匂わせていて、竹原との全面戦争になるであろう完結編が今から心配です。

そんな感じで、ダメな部分もありますが、現状のVシネマとしては相当に頑張ってる作品だと思います。

溝鼠 (徳間文庫)

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毒蟲vs.溝鼠

毒蟲vs.溝鼠

※原作本