ゾンビ・ホスピタル


※予告編
 原題は'Insanitarium'。こんな邦題ですが亜ゾンビ映画です。主演は「モテる男のコロし方」のジェシー・メトカーフ。共演に「LOST」シーズン3でニッキー役だったキエレ・サンチェス。そしてマッドサイエンティスト役でピーター・ストーメアが登場! 監督・脚本は「ミッドナイト・ミート・トレイン」の脚本を担当したジェフ・ブーラーです。
唯一の肉親である妹が自殺未遂を起こし精神病棟へ強制的に収監されてしまったジャック。妹を助け出す為に彼自身も狂ったふりをして精神病棟へ潜入したのだが、そこでは何か不気味な実験が繰り広げられているという噂が広がっていた。そしてある時、ジャックのかすり傷から滴り落ちた血を見た患者が突如凶暴になって…。
真っ白い壁にガラス張りの病室。一体何時撮ったんだと言いたくなる様な、ベタにも程がある精神病院描写にまず辟易。しかもここのシーンがやたら長くてホントにうんざりしてしまいました。途中で土ワイ的退屈しのぎとして人工巨乳のおネエさんのオッパイサービスはありますが。
で、そういう極悪精神病院モノの定番であるロボトミー手術の代わりに、従順な性格に作り変える新薬の人体実験が行われていた! という流れ。当然それが失敗して患者は凶暴化し、人肉喰らいのゾンビみたいなのになってしまうというストーリーなんですが、ここら辺の展開が演出、脚本共に上手くいってないので全然盛り上がらない。大体この流れなら正統派のウスノロゾンビにすべきだろうに、何故か今時の全力疾走型にしてるのもワケ判らん。
いざゾンビ患者の大暴れが始まると、血の量は結構なモンだし、人肉に群がる様なんかを見ると、この監督はゾンビ映画が好きなんだろうなぁというのは伝わってくるんですけどね。
そんな感じで「ミッドナイト・ミート・トレイン」の出来が非常に心配になる凡作でした。まぁ、もし本作同様のヒドいシナリオなら北村龍平が現場で直しちゃっただろうけど。