カンフー・キングダム
第一巻 12/26レンタルリリース、第二巻 1/9レンタルリリース ニューセレクト
原題は'Kung Fu Killer'。「マスター・オブ・ザ・ドラゴン」に続いて、RHIエンタテインメントがデビッド・キャラダインをクンフーマスター役に起用したアクションアドベンチャーです。共演はダリル・ハンナ(「キル・ビル」!!)。“金燕子”チェン・ペイペイも特別出演! 監督は「ユニコーン 奇跡の航海」のフィリップ・スピンク。
カーン将軍率いる軍勢の奇襲を受け、マスター・マイリン以下の武当派が壊滅! そこで育てられた達人ホワイト・クレインもまた深手を負うが九死に一生を得る。唯一生き残った愛弟子ラン・ハンを山に残し、カーンの根城があるという魔都・上海に単身乗り込んだのだが…。
どんなヤツが出てきても問題無し、無国籍にも程がある魔都・上海設定はやはり心躍る! でも意外にもここのパートがタルいんですよねぇ。キャラダインは飛んだり跳ねたりを期待するのが可哀想になるもっさりぶりだし、ダリル・ハンナがグランドキャバレーの歌姫というヒロインポジションなのも相当ツラい。そもそも敵役のカーン将軍に余り魅力が無くて…。
将軍が極秘裏に大量破壊兵器を製造していて少数民族を蹂躙しているといった、妙に現代的な展開を見せるのは良いんですけどねぇ。
とか何とか思ってるうちに一巻目であっさり(でもないけど)決着!? あれ、間違えて二巻目から見ちゃった?! と思ったら…。
二巻目に突入すると、暗黒面に落ちたクレインの元弟弟子が登場。彼に女たちをさらわれ、それを主人公たちが救いに向うという完全なアドベンチャーモードに! 途中出くわす難関には、セクシー美女によるハニートラップまで登場!
そんな感じで後半戦は結構面白くなりそう…なんですが、ここでも中々テンポアップしてくれない。と言うか、最後までタルいペースが続くから正直余りノレない作品でした。
大体、全体のムードが陰惨過ぎるんですよ。暴力に支配された時代、民衆の心は荒み、信頼というモノを失ってしまった…みたいな描写が多過ぎる。この辺も今のアメリカの状況を反映したモノなんでしょうが、キャラの掘り下げが出来てないからメッセージは上滑り、シリアスじゃなくて単に暗くしてるだけ。
実質ヒロインの山岳民族の美少女戦士や敵側の女ドラゴンと、素材は悪くないんですけどね。もうちょっとマシなスタッフに作って欲しかったなぁ。
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