エージェント・ゾーハン


※予告編
 原題は'You Don't Mess with the Zohan'。監督/デニス・デューガン、主演/アダム・サンドラーの名コンビによる全米大ヒットアクションコメディが、同じコンビによる前作「チャックとラリー」に続いて日本では見事にDVDスルー扱いに。共同脚本でジャド・アパトーも参加してます。共演はジョン・タトゥーロニック・スウォードソン、「クライモリ」のエマニュエル・シュリーキー。マライア・キャリーも特別出演!
イスラエルモサドの最強エージェント、ゾーハン。だが終らない戦いに疲れた彼は、パレスチナ側のライバル“ファントム”との戦いで死んだと見せかけて単身渡米。ニューヨークでかねてから憧れていたヘアスタイリストへの道を歩みだそうとするが、時代遅れで世間知らずのゾーハンは門前払いされてしまい…。
こういう設定ですから当然サンドラーお得意のユダヤ人ネタが全開になった作品。そして、最近はドラマ仕事も含めて受けに回った役柄が多かったサンドラーがボケに回ってやりたい放題! もうそれだけで彼のファンは必見でしょう。
お話の方は、いかにしてゾーハンがヘアスタイリストとして成功するのか? 美容室で出逢った美女との恋の行方は? “ファントム”との宿命の対決の決着は? そして…という内容です。
で、出来の方ですが、とにかくオープニングからハイテンションかつストレートな下ネタ(パコパコとかハメるとか)のオンパレード。サンドラーはもちろん、ライバル役で登場のジョン・タトゥーロの怪演も凄過ぎで、中盤辺りで既にゲップが出そうなクドさ。見終わる頃にはこっちがグロッキー状態に。うーん、女性が見たらどう思うんだろう?
それでも、この状況でユダヤネタをやるなら避けては通れない現在の中東情勢まできっちり盛り込み、かつ本当に悪いのは…ってトコまで踏み込んで描いてるのは素晴らしいと思います。主人公が時代遅れな男という事も相俟って、これまたサンドラーお得意の80's感バリバリのBGM選びも全開だし、ラストもバッチリ決まってるから見事としか言えない! とりあえず男子は必見です。