スコーピオン・キング2

原題も'The Scorpion King 2 Rise of a Warrior'。個人的には本編の「ハムナプトラ2」より好きだった「スコーピオン・キング」の前日譚を描く正統続編が登場。若き日のロック様、じゃなくてマサイアスを演じるのは「ビヨンド・ザ・ブレイク」のマイケル・コポン。対する敵役にはUFC王者のランディ・クートゥア! 監督はラッセル・マルケイです。

古代アッカド王国最強の戦士である父親を、彼を妬むサルガンの黒魔術によって呪い殺された少年マサイアス。彼を倒す為、六年間の修行を終えて故郷へ帰ってきたマサイアスだったが、その間にサルガンは王位にまで上り詰めていた! あえなく故郷を追われたマサイアスは、幼馴染みのライラ、ギリシャの吟遊詩人アリを旅の仲間に、最強の剣があるという黄泉の国へ向うのだが…。

この後は、黄泉の国への地下迷宮を守るミノタウロスを倒したり、様々なトラップを知恵と勇気でかいくぐったりしながら、勇者としての資質を開花させていく…という、RPG的なストーリー。

米本国でもビデオスルー用に作られた作品ですが、インディ系の作品に比べれば美術やCGは豪華だし、マルケイの演出もソツが無い。ただアクションにしてもドラマにしても、深みやメリハリが無くてダラッと進んでいく辺りは、やはりビデオスルーの限界かな、という気も。

と言うか、前述のダンジョンシーンをもう少し作り込んでれば、再来年公開予定の大作(になるはずの)'Prince of Persia The Sands of Time'に先手を打つ作品になり得た様に思えて、非常に勿体無い気がしました。

それと、「スコーピオン・キング」の大きな見どころとしてケリー・フーの素晴らし過ぎる肢体というのがあったワケですが、本作のヒロインであるカレン・デビッド嬢はインド出身のエキゾチック美少女ではあるんだけど、本物の色気を醸し出すにはまだまだって感じ。代わりに黄泉の国の女王や王の側女たちがエロ要員として配置されてはいますが。

そんな感じで、ハリウッド大作じゃなくビデオスルー作品だと判っていれば十分に楽しめる作品だと思います。