阿呆遊戯ブルース・リーを探せ! - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

出版社/メーカー: トランスフォーマー
発売日: 2008/12/05
メディア: DVD
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原題は'Finishing the Game The Search for a New Bruce Lee'。町山大将がかなり前にポッドキャストで取り上げていた、「死亡遊戯」を題材にしたフェイクドキュメンタリーコメディがようやく日本上陸! 監督は「ワイルドスピードx3 TOKYO DRIFT」のジャスティン・リン。

ハリウッド版『たけしのお笑いウルトラクイズ』に笑って泣け!
町山智浩(映画評論家)
ブルース・リーが撮影半ばに死亡したため、未完となっていた映画「死亡遊戯」。彼の死後、代役を使って追加撮影がなされ映画は完成し、世界で公開された…と、ここまでは本当のお話。この作品は、そのブルース・リーの代役を選ぶオーディションの舞台裏を収めたドキュメンタリーが、数十年後に発見された…という設定で描く、おバカ偽ドキュメンタリーである。

まず印象に残るのは、オーディションに参加した偽ドラゴン俳優(ブリーズ・ルー!!)や刑事ドラマの相棒役で一瞬ブレイクした役者の当時の映像の作り込み! いかにも1970年代らしいイナたい感じがよく出ていて、ビースティ・ボーイズの『サボタージュ』や「ブギーナイツ」の劇中劇に反応したヒトは必見!!

でもその割りには、登場人物の造型(特に役者以上にバカ過ぎるスタッフたちとか)や全体の構成なんかは、コメディにしたいのかフェイクものにしたいのかが中途半端な感じで、この辺から監督の才能の限界を感じてしまいます。

それでも、おそらく監督の主題だったと思われる、ハリウッドにおけるアジア人の悲哀や、夢を諦めきれない者たちのおかしさやせつなさみたいなのは感じ取れるんで、心にドラゴンを持ったヒトならそれなりに楽しめる作品なんじゃないでしょうか。