ウォーク・ハード ロックへの階段

原題も'Walk Hard The Dewey Cox Story'。永遠の二番手俳優、ハン・ソロ似@「ブギー・ナイツ」のジョン・C・ライリーが遂に主役を務めた音楽コメディ映画です。監督・脚本は「オレンジカウンティ」のジェイク・カスダン。共同脚本でジャド・アパトーが参加。お陰で二人の映画ゆかりのキャストが大挙出演してます。

1946年、アラバマ州のド田舎。超天才少年だった兄を、大ナタを使ったチャンバラごっこの最中に誤って胴体を真っ二つにして殺し、その悲しみをブルージーに歌い上げた事で、六歳にして音楽の才能を開花させた少年デューイ。時は流れて十四歳*1、高校のダンスパーティーのステージで自作の曲を披露すると若者たちは自然に腰を動かし、大興奮! だが大人たちからは“悪魔の曲だ!”と罵られ、初恋の人(十二歳!)と追われる様に故郷を後にして…。

えーっと。根本的にどういう映画かと言うと、ジョニー・キャッシュの半生を映画化した「ウォーク・ザ・ライン」の成功を受けて作られた、架空のロックスターの伝記映画という作りの作品。平たく言えばパロディ映画の範疇で、この後は超ベタなセックス、ドラッグ、ロックンロール! 栄光と挫折、そして失墜。判り易い音楽(とドラッグ)の変遷みたいなのを、小ネタをドカドカ散りばめながら描いていくという構成になってます。

で、ぶっちゃけ面白いかと言われると…微妙かなぁ? 思うに「絶叫計画」シリーズみたいなのに比べると、スタッフ、キャスト共にセンスが良過ぎて、ストレートな笑いに繋がってない気がする。相当に下品な事もやってるんですけどね(オッパイもいっぱい出るし)。かと言ってエドガー・ライト作品みたくパロディを越えた何かの域には到達してないし。

結局、散りばめられた小ネタ(エルビスビートルズを誰が演ってるかみたいな)を拾って楽しむって感じでしょうか。「スター・ウォーズ」ネタもあるし。

それにしてもジョン・C・ライリーは歌が上手過ぎ!!

*1:この時点からジョン・C・ライリーが演じてます。