センター・オブ・ジ・アース
原題は'Journey to the Center of the Earth'。ヴェルヌの『地底旅行』の映像化、往年の名作映画「地底探険」のリメイクというよりも、日本では今秋公開の「センター・オブ・ジ・アース」に便乗したSFアドベンチャーです。残念ながら(?)The Asylum版*1ではなく、RHIエンタテインメント製作によるTVムービー。主演は「チャンプ」のリッキー・シュローダー(現:リック・シュローダー)。ピーター・フォンダも出演してます。
十九世紀末。アラスカに存在するという地底への入り口に向ったまま帰って来ない夫の捜索を、女富豪デニソン夫人から依頼された、人類学者にして冒険家のブロック。早速アラスカへ向い、古文書に記された入り口を発見したブロックたちは、地下世界へと降りていくが…。
と、ここまで書いたところでもう45分! RHI作品でも三時間の長尺バージョンならともかく、これ全部で90分しかないのに何やってんの!? しかもテンポもたるいし。
そもそも、ヒロインをスポンサー役にするのは現代的な翻案としてアリだと思いますが、入り口の場所をアイスランドの火口からアラスカに変えてる時点で製作費の安さが判ってきて…。
そして、いざ地底世界に着いてみても、案の定セピア色のフィルターをかけただけで、全然地上と変わってない! 異世界感ゼロ!! これ、原作なり過去の映画版を知らないと、何が起こってるのか理解出来ないんじゃないの?
一応、恐竜みたいな珍獣も多少は出てきますが、ほんの顔見せ程度。ほとんどは神の座についたピーター・フォンダに率いられた蛮族風の人々とのたわいもないいざこざに巻き込まれて…という流れで、全く持ってどうでもいいストーリー。
脱出法も何がナンやら。キャスト的な見せ場も無くて、最初から最後まで冒険の楽しさやスリルなど皆無のユルユル凡作でした。
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