スーサイド・マーダー
原題は'Grave Misconduct'。本物の連続殺人に巻き込まれた女性ミステリー作家を主人公にしたサスペンス篇です。製作はRHIエンタテインメントで、監督も「ブラック・ウィドウ」のアーマンド・マストロヤンニ。主演は「マッドロック・キラー」のクリスタル・バーナード、共演にヴィンセント・スパーノ。
短編で賞を取り、注目を集めたもののスランプに陥り、丸一年作品を発表出来ずにいる女性ミステリー作家のジュリア。そんな時、同じ執筆会に参加していた親友のアンジェラが死んだとの報せが。彼女から預かっていた原稿に感心していたジュリアは、出版社からの催促に思わずその原稿を渡してしまう。そしてアンジェラの原稿はジュリアの作品として出版され、大ベストセラーに! 先輩作家たちとサイン・ツアーに出たジュリアだったが、それ以降彼女の周囲で小説通りの手口による殺人が連続して…。
何これ? まず根本的な問題としてヒロインの設定が酷過ぎない? 他人の原稿を盗むってだけでも引くのに、それも相手が死んだからって…。
更に悪い事に主演のクリスタル・バーナードのルックスがただの冴えないオバサン程度なモンだから、主人公の魅力の無さが作品全体から興味を失せさせる事に。まぁ、カルチャースクールで小説をちょっとカジった平凡な女がちやほやされて有頂天に…みたいには見えるから、リアリティがあると言えばあるんですけど。
と言うか、おそらくそういう設定なんでしょうが、そういう事を劇中ではまるで見せてくれない。主人公ですらそんな風だから、脇役なんて説明不足もイイところ。おかげで犯人探しを楽しもうにも、その取っ掛かりすらなくて…。曲がりなりにもミステリー作家が主役の話なんだから、犯人探しの展開だけはちゃんと作って欲しかったです。
駄作を作らない代わりに傑作も作らない、凡作オンリー製作会社のRHIですが、特にミステリーorサスペンス関係だけはホントにダメだと実感しました。おそらく脚本を練るという事をしてないんじゃないかな。
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