エルドラド・トレジャー伝説の財宝とガイコツ兵団

8/8リリース SIMカンパニー

※予告編
　原題は'Army of the Dead'。ゾンビ映画っぽい原題ですが、実際は「バグズ」のジョセフ・コンティ監督によるアドベンチャーホラーでした。
メキシコでの砂漠ラリーツアーに繰り出したゴードン教授一行。ところが、昨晩この地に眠る先住民の黄金とそれを守る骸骨兵士の話を皆に語った教授の姿が消えた!? その頃教授は、黄金発掘の為に土地の悪漢たちと共に先住民の洞窟に潜入。見事黄金を手に入れたと思った瞬間、伝説の骸骨兵士たちが襲い掛かってきて…。
これは酷かった。監督の本業がVFXマンだからか、映像は意外にマシなんですよ。注目の骸骨兵士はショボいCGを重ね貼りしただけにしてはイイ動きを見せるし、雨の様に降り注ぐ火の矢攻撃なんかは結構オオッとなったり。役者も無名揃いですが、誰かのそっくりさん程度にはハナがあるし。
ところがそういう良い部分を全て覆してしまうくらいに脚本が酷い出来。まず、主人公たちが一体どういう集まりなのかすら判らない。まぁ教授が考古学者で、連れのバカ者たちは現役かかつての研究室の学生たちという事なんでしょうが、だったら単純にコイツらと一緒に宝探しという風にすれば良いのに。地元のヘンなヤツらを連れてくから、案の定裏切られて…という展開になるものの、余り大勢に影響無いし。一方のバカ者たちも、教授が消えて心配してるのは主人公だけ。あとの連中は痴話話に夢中みたいな。
こんな酷い脚本に引き摺られたのか、それとも元々そういう才能が無いのか、演出も退屈極まりない。終盤の骸骨兵士とのバトルは長丁場になるんですが、とにかくダラダラとしてるから緊張感の欠片も無し。
という訳で、ハリーハウゼン以来伝統のカクカク骸骨兵士のファンの方以外には全くオススメ出来ない代物でした。