HAKAIJYU 破壊獣

HAKAIJYU 破壊獣 [DVD]

HAKAIJYU 破壊獣 [DVD]

原題は'Sasquatch Mountain'(製作時のタイトルは'Devil on the Mountain')。邦題では「クローバーフィールド」の便乗を狙ってますが、本当の内容は原題を見ればバレバレですね。でもランス・ヘンリクセン、セリナ・ヴィンセント、クレイグ・ワッソン(「ボディ・ダブル」!!)が出演してるゾ。監督はセリナ嬢主演作「ザ・シング」や「ナイン」のスティーブン・R・モンローです。

サスカッチが出没するという噂で知られる山間の小さな町で銀行強盗事件が発生! だが逃走した犯人たちの車が山道で対向車線の車と正面衝突! ぶつかった車を運転していた女性を人質に取って山へ逃げ込む犯人たち。それを追う保安官たちも、不安に慄きながら山に入ったのだが…。

勿論山には本物のサスカッチがいて、一人また一人とやられていくという定番の流れ。しかし、この監督の過去の作品同様、ベタな話の割りに展開がノロいというかユルいというか。才能も無いのに気の利いた演出をしようとして、逆にそれが無駄なシーンになって全体のテンポをダメにしてる。

主演のヘンリクセンは、妻をサスカッチに殺されて以来変人になってしまった初老の男という役回り。となれば、彼がどうやって立ち直り、サスカッチへ立ち向かうのかが一番のヤマにすると思いきや、何故かその過程を華麗にスルー。もうこの監督、バカじゃなかろうか。その割りに終盤はちょっと良い話風に持っていこうとしてるからタチが悪い。

もう一人の主役であるサスカッチはと言うと、パッケージにある様な巨大な姿な筈が無く、ちょっと大きい毛むくじゃらの着ぐるみ。こいつが襲い掛かるシーンも、カメラを揺らしたり、遠景にして撮ったりして、ちゃんと見せてくれないからちっとも怖くありません。

そうそう、夜になったのを現すのに急に白黒になるのは斬新だったなぁ(棒。

セリナ・ヴィンセントのエロいシーンも無いし、全く持ってつまらない凡作でした。同じサスカッチネタなら去年出た「ケイヴ・フィアー」の方が断然オススメです。