ニトロ
- 出版社/メーカー: Nikkatsu =dvd=
- 発売日: 2008/06/13
- メディア: DVD
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かつてストリートレーサーとして名をはせたマックス。事故を機に結婚、妻や息子とカタギの暮らしをしていたのだが、元々病気がちだった妻の病状が悪化し、すぐにでも心臓移植が必要な状態に陥ってしまう。移植代を稼ぐ為に賭けレースの世界に復帰したものの、余りの強さに戦う相手がいなくなり、計画は頓挫。精神的に追い込まれ、ドナーを待つ余裕すらなくなったマックスは、過去に因縁のある組織に乗り込んでチンピラ一人を拉致。何と闇医者に彼の心臓を摘出させて…。
不思議な映画でした。まず肝心のカーアクションですが、これがかなりカッコイイ出来栄え。と言うか、心臓を手に入れた主人公が組織や警察の追っ手から逃げるシーンはちょっと「ヤマカシ」入ってて、これまた見応え十分。クラブのシーンなんかもオサレチックな浮ついた感じにもならず、それでいてダサくもない良い感じだし、ホント映像は相当なモンです。
そんな見応えあるアクションシーンの間に、主人公の回想シーンが挿入。病床の妻との出会いや過去の因縁が、またまたしっかりと描かれていく。
妻役の女優さんはすてきな奥さんタイプですが、これまた過去に因縁ある美人レーサー役のお姉さんがエロカッコイイのも良い。ヌードも披露してくれるしね。
そんな感じなので、カーアクションに興味が無い人でも見て損の無い作品、掘り出しモノ発見! と序盤では思ってたんですが…。
【以下、ネタバレ】
映像に関しては劇場公開作品並に力がある作品だとは思います。しかしですねぇ…。実は心臓を摘出したチンピラが警察の潜入捜査官だという事が途中で判明するんですよ。あれ? だったら主人公は無実の人間を殺してるじゃねぇかと。これがどうしようもないB級映画ならまだしも、なまじ演出がしっかりしていてアクションシーンも痛快な分、余計に同義的にどうなのよ? という気分が重く圧し掛かってしまう。これじゃどう転んでもハッピーエンドにならないのが判っちゃうし。そして実際にたどり着くラストも…。
それと最初の内は良い感じと思っていた回想シーンも、やたら頻発する内にウザく感じられる様になってしまいました。
何故心臓の出どころをこんな風にしたのか、全く持って不思議。幾らでも上手い処理の仕方があったろうに。