ブリタニー・マーフィ in 結婚前にすべきコト

ブリタニー・マーフィ in 結婚前にすべきコト [DVD]

ブリタニー・マーフィ in 結婚前にすべきコト [DVD]

原題は'The Groomsmen'。まず最初にお断りをしておきますが、邦題についてるブリタニー・マーフィはゲスト出演みたいなポジションで、主役ではありません。一時はウディ・アレンの後継者とまで称されたエドワード・バーンズの監督・脚本・主演作です。

恋人のスーが妊娠したのを機に結婚を決めたポーリー。彼の結婚式に出席する為に、幼馴染みだった男たちが久々に顔を揃えるが、彼らはそれぞれ悩みを抱えていた。そして当のポーリーも…。

メーカーの予告編を見た段階では、結婚式を目の前にして緊張する主人公を悪友たちがバチェラー・パーティで励ますコメディかと見えたんですが、実際は三十を過ぎても大人になり切れない男たちが、それぞれの傷を見せ合い、ぶつかり合いながら一歩を踏み出す勇気を得るという、今時のボンクラ系群像コメディでした。

エドワード・バーンズの端正な顔立ちにキッチリ決まったクルーカットという姿はとてもボンクラには見えないけれど、それを取り巻く悪友を演じる面々がそれを補って余りある好演! 何しろ演じるのは、ジョン・レグイザモにジェイ・モーにマシュー・リラードにドナル・ローグなんだからリアリティ満点、感情移入度抜群。しかもこの連中が式の出し物としてバンドをやるってんだから最高!

正直な所、エドワード・バーンズの映画って、悪くは無いけど淡々とし過ぎて途中から飽きてくる作品ばかり。本作も主人公カップルのパートはそんな感じに陥りそうに(だからせっかくのブリタニーも余り魅力的に見えない)。しかしこの魅力的な脇役陣のお陰で、かなり楽しめる作品に仕上がってます。

ヘザー・バーンズ、ジェシカ・キャプショーといった助演女優たちも中々の好演。まぁエドワード・バーンズ復活の一本、とまではいかないけど、アメリカンコメディ好きなら押さえておいても損の無い一本ではないでしょうか。

逆に言うと、このピンクコメディもどきなパケデザインは、本当に見て貰うべきお客さんを逃してしまう気がするなぁ。ブリタニーがちっとも可愛く撮れてないし。