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ウルフハウンド 天空の門と魔法の鍵

WOLFHOUND [DVD]
4/4リリース トランスフォーマー

原題は'Volkodav iz roda Serykh Psov'。製作費二十四億円という、ロシア製のファンタジーアクションです。監督は、一部で評価が高い(らしい)戦争映画「東部戦線1944」のニコラ・レベデフ。

まだ神と人間が同じ世界で暮らしていた時代。のどかに暮らしていた戦士の部族・グレイドッグが、ある日悪漢の集団に襲撃を受け、皆殺しにされてしまう。唯一生き残ったのは少年ウルフハウンド。やがて立派な男に成長した彼は、奴隷として放り込まれた鉱山から脱出。今や一国の主となった仇の一人、マン・イーターを倒す事に成功する。そして彼が狙うもう一人の仇は、手の甲に狼の刺青をした黒騎士ザドバ。彼を追い求める内に、偶然にも闇に覆われた街ガリラにたどり着いたウルフハウンドは…。

まず何と言っても、主人公がひ弱そうなイケメンや女子供じゃなく、屈強な戦士というのが良い! そして主人公に限らず、男も女もイイ顔をしていて、ちょっとそれらしい格好をするだけでダークファンタジーの雰囲気が出るんだからロシア人は得だなぁ。これはほとんどロケで済ましてる舞台も同様(一応ちょっとしたCG等はあり)。

ストーリーの方は、主人公が刀鍛冶の息子という設定に始まって、盲目の老魔法使いと旅の仲間になったり、街のお姫様*1と恋に落ちたり、悪の元凶が山に封印されていたりと、ファンタジーものの超定番メニューがズラリ。ドラゴン等のモンスターはほとんど登場せず、基本的に剣で切ったはったで話が進む「エクスカリバー」みたいな作品でした。

どうやら原作小説があるらしいんですが、実はこれがあだになってる感も。と言うのも、前半はそういった定番メニューを消化するのに追われて、全てが唐突、何とも急ぎ足の展開になって中々すんなりと話に入っていけないんですよ。まぁお約束の展開だから良いと言えば良いんですが。その割りに大して活躍する訳でもない脇役がやたら登場するのも含めて、これは原作を読んだ人には嬉しい、未読の人間には厳しい、原作付き映画が陥りがちな失敗だと思います。それと、簡単に雰囲気が出せちゃうのに胡坐をかいたのか、細かな美術デザインがかなり野暮ったいのも残念な点でした。

と、不平不満を述べつつも、クライマックスのバトルは中々迫力があったりと、ちょっとバブルが弾け気味な昨今の軟弱ファンタジー映画に満足出来ない、男汁満載の作品を御所望な方には必見の一本でしょう。

WOLFHOUND [DVD]

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東部戦線1944 [DVD]

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*1:ボーン・スプレマシー」に抜擢され、現在公開中の「ミッション・イン・モスクワ」に出演してるオクサナ・アキンシナ