番格ロック@東映チャンネル
ずっと見たかった「番格ロック」、やっと見られたぁッ!!
一応“女番長(スケバン)”シリーズに含まれる一作なんだけど、それらがムード歌謡調の主題歌(これはこれでイイモノですが)なのに対して、本作ではキャロルによる『番格ロックのテーマ』が流れてけだるい夏のムードを漂わせ、いきなり期待感を煽ってくれます。
以後も、それまでの“女番長”映画の基本フォーマット(やりたい放題やってた不良少女グループがヤクザに目をつけられ、ヒロインが恋人のチンピラとのセックスにウツツを抜かしてる間に仲間たちは陥れられ、最後は怒りが爆発しての殴り込み!)を踏んではいるんだけど、何かが違う。
本作のヒロインは恋人(誠直也!!)とイチャつきながらも、その視線は常に因縁ある敵の女番長の方に注がれている。まるで本当の恋人は彼女であるかの様に。そんな彼女とのタイマン勝負に勝利した途端ヒロインは放心状態になり、真の敵であったヤクザに落とし前をつけてのラストは「バニシング・ポイント」を彷彿させる喪失感すら感じさせる。
要するに、“女番長”映画と言いながら実質的には男目線のポルノであった他の作品とは違って、あくまでも都会の不良少女たちの姿を描こうとした青春映画なんですな。主題歌(出演も!)にキャロルを起用したのもそういう意図からだろうし。
そういう意味では日活の「野良猫ロック」の方に近いのかな。ただあそこまでファッション性に寄っても無くて、東映らしいワイルドさ、猥雑さが残っているのは嬉しい所。この微妙なバランスは東映東京ならでは(他の“女番長”映画は東映京都の製作)でしょうね。
主演の山内恵美子の美貌と抜群のスタイルが素晴らしいのは当然として、それに輪をかけてクールビューティなライバル役の柴田鋭子も良かったなぁ。
- アーティスト: キャロル,大倉洋一,矢沢永吉,J.O.FARROW,大野克夫
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2003/01/31
- メディア: CD
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