チビラくん#34@チャンネルNECO

 風の強い夜、ロウソクを前にパパゴンから悪魔の話を聞かされて、すっかり怖気づくチビラとポチポチ。明くる朝、『冬の星座』の笛の音と共に見知らぬ老人が出現! 悪魔ではないかと近づくチビラたちに、自分は百年前にカイジュウ町を旅立ったプカロだと名乗り、不思議な術を披露する老人。しかしゴルバは悪魔祓いの儀式を始め、乞食同然の屑拾いだった頃から見違える様に変わったプカロに気づかないパパゴンは彼を縛り上げてチビラと引き離してしまう。開発が進み、荒廃してしまったカイジュウ町の姿を嘆くプカロは空に鳥を放ち、土地に花や木を植え始め、子供たちにはカブトムシをプレゼント。既に絶滅していたカブトムシを見て、最初はビビっていたチビラやガキンコだったが…。
直ぐにプカロが善人だと見抜いて受け入れる子供たちに対して、自分たちに理解出来ない者を警戒するばかりの大人たち。メルヘンチックな雰囲気の中で、現代に通じる社会的メッセージが込められた秀作エピソードでした。優しい余韻を残すラストも良かった。脚本/藤川桂介、監督安藤達己。