CUBE NEXT キューブ・ネクスト
- 出版社/メーカー: トランスフォーマー
- 発売日: 2007/12/07
- メディア: DVD
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intellectual property the movie - trailer
原題は'Intellectual Property'。久々に登場の「CUBE」のパチモン映画。でも監督は「コンスタンティン」や「ザ・リング」にVFXで参加した人みたい。
赤狩りの嵐が吹き荒れる1950年代のアメリカ。天才発明少年として注目を集めていたポールだったが、十八歳の時にほとんどのアイディアと特許を実父と師と仰ぐソ連から亡命してきた科学者に持ち去られてしまう。母も病気で亡くし、一文無しになったポールは、彼に唯一残されたアイディア“キューブ”の開発に執念を燃やすのだが…。
「CUBE」やその後出てきた一連のシチュエーションスリラーというよりは、少年期の体験から疑心暗鬼になり、他者を寄せ付けなくなった男の妄想と現実の入り混じった悲喜劇という作りの作品でした。
出来の方はというと、まず共産主義国家のプロパガンダポスターをモチーフにしたアニメーションによるOPタイトルがちょっとカッコイイ。まぁ、別に目新しいモチーフではありませんが、結構センス良く使っててホント悪くない。そして本編の出来もこれと同様で、目新しいアイディアは無いけれど、それなりに上手くまとめている小品というレベルになってます。オチも予想の範囲内ではあるけれど納得が行くものだし。オムニバスホラーの一編として見たら割りと満足出来る、そんな感じ。
ただ、まとまり過ぎてて意外性には欠けるという言い方も出来ます。それこそ「CUBE」を筆頭に、この手のインディペンデント映画で話題になる作品って、どこかで理屈に合わないというか、狂気スレスレの部分があって、それが映画全体のパワーになってる事が多いと思うんですが、悲しいかな本作にはそれが無い。それが才能の限界だと言えばそれまでだけど。
と言う訳で、衝撃を受ける程ではないけれど、そこそこには楽しめる作品だと思います。主人公が憧れるマドンナ役の女優さんも可愛いし。