人造昆虫カブトボーグVxV#46

 極東ロシア自然保護区で修行をしていたジョニー。ブザン(声/下崎紘史)という名のアムール豹を連れて今森を旅立つ…。
一方、ロイドさんの店に慌てて駆け込んで来た勝治。またボーグバトルの世界ランカーが何者かに倒されたのだ!! 今度の犠牲者は世界ランキング六位、八時間耐久ボーグのチャンプであるジャネット・サスカッチ! 相手の正体は謎に包まれていたが、負けた者は皆“豹の様なワイルドな目をした男”だと語っていた…。
一方、ニューヨークではあのジャンマイケルとジョニーがビルの屋上で対戦中! 二人のボーグがぶつかった時、ビルから巨大な炎の柱が!!
その頃、情報を求めてマダム・ジェニファーの店にやって来たリュウセイ一行。流石のマダムもその正体は知らなかったが、これまでランカーハンターが辿ったルートを見せると、‘南米、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ…ああッ!?’ そう、残るはアジア! ランカーハンターはリュウセイをもターゲットにしていたのだ!
それから二週間、未だランカーハンターはリュウセイの前に現われていなかった。だが犠牲者は既に八人を越えていた。‘リュウセイ君も気をつけないとね、何たってリュウセイ君は世界第…’‘なぁ…’ 勝治の言葉を遮り、何時になく真剣な表情で語り出すリュウセイ。何とリュウセイは既にランカーハンターの正体に察しがついていた! その時!! ‘見つけたぞ! 天野河リュウセイ!!’‘あれは!?’ そこには一匹の豹が!! そして、‘ジョニー!?’‘本名、山田一郎!!’‘やはりな…’ それなら話は早いと、リュウセイに対戦を要求するジョニー。‘この俺、ジョニー・ザ・ファイナルカウントダウンと!!’ リュウセイもこれを快諾するが、期日を一週間後に指定。場所は何時ものスタジアム! そしてジョニーが更に強くなったと悟ったリュウセイは修行へ旅立つ。場所は勿論タカオマウンテン。負けじとジョニーも更に修行!
そして遂に決戦当日。超満員のスタンドにはジョニーの恋人・春子の姿も。フィールドの前に立つ両雄。‘天野河リュウセイ! これが最後の戦いだ!!’‘最後?! ジョニー、まさかこの戦いを最後に…’‘フッ、どう取るかはお前の想像に任せる…、ただこれだけは言っておく! 俺はこの戦いに俺の全てを注ぎ込む!!’‘ならば言おう! ジョニー・ザ・ファイナルカウントダウン! それは俺も同じ事だぁッ!!’‘勝負!!’×2!! 見守るしかないと覚悟を決めるロイドさんたち。そして春子も…。‘いち、ジョニー…’‘チャージ3回! フリーエントリー! ノーオプションバトル!’‘チャージ3回! フリーエントリー! ノーオプションバトル!’ 遂に始まった世紀の対決! 先に仕掛けたのはジョニー。愛機オーバー・ザ・パイオニア・スピリットの圧倒的なスピードがトムキャット・レッド・ビートルを襲う! ‘あれはジョニー・ザ・ファステスト!’‘いや、スピードはあの時以上だ!’ 次は圧倒的な攻撃力で押し捲る! ‘ジョ…ジョニー・ザ・パワーバンド!?’ 不利な状況でリュウセイが吠える! そして必殺技レッドレットメテオバースト発動! トムキャットの鋭利な角が迫ったその瞬間、オーバー・ザ・パイオニア・スピリットの姿が消えた!? ‘何ぃ!?’‘ジョニー・ザ・バニシングポイント!’ まだ奥の手は出していないぜとリュウセイを煽るジョニー。
ここでジョニーの脳裏に走馬灯の様に甦るブザンとの究極とも言える濃密な日々。ワシントン条約違反で逮捕され、目から鱗が落ちたジョニー。自然は破壊する物じゃない、守る物だと気付いたジョニーだったが、出所後も熟考に熟考を重ね、自分の詰めの甘さを解消する方法を求めて彷徨っていた。そんな時に出逢ったブザンから、自分に足りない物、それは野生だと気付かされたのだった! 自然との共存をテーマに、ブザンとの濃密な時間を過したジョニーは自分の甘さを摘み取っていったのだった。そして手に入れた最強のワイルド!
‘天野河リュウセイ! 俺の最大のライバルよ! あえて言おう、まさかこのままで終わる事はあるまいな?!’‘ジョニー・ザ・ファイナルカウントダウン、我がライバルよ、ならば俺も言わなければなるまい! お前を失望させる事だけは絶対にしない!’‘安心したぜ…出すぜ…迷う事無く俺の100%を…いや! 120%をォッ!!’ 二人の熱いトークにロイドさん、ケン、勝治も驚嘆、失禁寸前! ここでジョニーが必殺技ホワイトアウトファイナルカッター発動! まばゆい光に包まれたフィールド! その中でリュウセイはジョニーに問う! ‘誰なんだ?’ 自分に勝って最強の名を手に入れるのはジョニーか、ファステストか、パワーバンドか、バニシングポイントか、それとも…。ハッとなるジョニー。お前は一体何者なんだと問いかけるリュウセイに対し、‘俺が誰かだって? 教えてやろう、俺の名は、俺の名前はッ! 山田一郎だぁッ!!’ 遂に仮の名を捨て、真の自分と向き合ったジョニーの姿を見て納得したリュウセイは必殺奥義アルティメットレッドアウトゴールデンマキシマムバーニング発動! ‘天野河リュウセイ、お前は俺の…’ 対する山田一郎も最終奥義クリエイテッドザニューグッドワールド発動!! 二体のマシンがぶつかり合い、閃光が走って…。
雨が降り注ぐスタジアム。そこにはリュウセイたちと倒れ込むジョニーの姿が。‘ジョ、山田一郎…どうして?’‘気にするな、最初からこうなる事は判っていたんだ…’ 世界中を旅する内にジョニーの体は蝕まれ、最後にあの必殺技の衝撃が…。思い残す事は無いと、最後にブザンをロシアの森に帰してくれとリュウセイに頼んだ所で、ジョ、山田一郎は…。‘ジョ、山田一郎ォッ!’‘ワォーン!’
2010年5月2日現在
絶滅のおそれのある野生動物は、3万6118種
アムール豹もそのうちの一つである…
残り話数から考えてジョ、山田一郎の完結篇という事で99%マジで熱いエピソード。でも最後に一応オチがあってホッとしたりして。脚本/大和屋暁