巨乳をビジネスにした男

巨乳をビジネスにした男 [DVD]

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イエローキャブ、現サンズエンタテインメント社長・野田義治氏の半生を描いた、大下英治の同名書を映画化。“野田社長”役は遠藤憲一!

今日も喫茶店でタレント志望の女性の面接をする芸能プロダクション・ソレイユエンターテイメントの社長、野村義宏。だが、いきなり女性に向って‘男はいるか’と切り出したり、バストを鷲掴みにしてサイズを確かめたりと、やりたい放題。そんな彼も、かつて事務所の屋台骨を支え、今は病床に伏せっている堀川しおりの事を気に病んでいた。そんな中、自身も審査員を務めるクラリーノキャンペーンガールコンテストの応募者の中から、若林恵子という少女にスターになる素質を見抜いた野村は、無理矢理特別賞にねじ込んでしまう。それ以降も、恵子の素質に惚れ込む野村は、業界の慣習を無視しての売り込みを続け、実を結びつつあった。一方で、恵子にばかり入れ込む野村の姿を見てか、事務所から離れようとするタレントやスタッフもいた。そんな中、しおりの病状が悪化したとの報せが入って…。

野田社長の人間臭く、男気溢れるキャラクターを、遠藤憲一が流石の好演で魅せてくれます。

また助演陣も、野田社長の物語という事もあってか、中々に豪華。注目の“堀江しのぶ”役は小阪由佳、“かとうれいこ”役には浜田翔子という具合。また小倉優子も、喫茶店のウェイトレス役で特別出演。って、あれ? みんなサンズのタレントじゃないじゃん!? 他のタレント役も福永ちな鷲巣あやのだし。この辺のキャスティングのからくりはよく判んないなぁ。それに福永ちな以外は別に巨乳タレントじゃないのも、タイトルに偽りあり? 実際、グラビア撮影シーンも浜田翔子のしかありません。それから福永ちな演じるバラエティ向きのタレントが明らかに枕営業を匂わせてるのも良いんでしょうか。ま、リアルと言えばリアルだけど。

他のキャストは、女副社長役で坂上香織。以下、安部里葎子、庄司哲郎、酒井一圭等々。更には南部虎弾もお笑いタレント役で出演してます。

また、1980年代からビデオ業界で働いてれば薄々は勘付いてる、野田社長村西とおるとの関係をしっかりと描いているのは好感が持てました。これが終盤のキモにもなって来るし。

映画全体としては、映像にセピアカラーのフィルターをかけてノスタルジックな雰囲気にしてる割りには、劇中にケータイや今のパソコンが堂々と登場する等、ちぐはぐな面もありますが、野田社長の人となりが伝わってくる好作だと思います。