CDレビュー 『誰がために 成田賢ヒストリー』

誰がために 成田賢ヒストリー

誰がために 成田賢ヒストリー

 年に一度のお楽しみ、コロムビアのアニメ&特撮シンガーのベスト盤。今年は「ゲキレンジャー」の挿入歌『1-2-3-4 激気正義!』で完全復活した成田賢だぁ!
成田賢と言えば、タイトルチューンにもなっている『誰がために』と『デンジマン』、そしてお馴染み東鳩キャラメルコーン。と言うか、それしかない? そこで1970年代にリリースしたオリジナルアルバムから五曲も収録。しかしこれが中々カッコイイ。作詞・作曲は成田賢自身。そして編曲が鈴木邦彦、大野雄二、大野克夫という職人たちだから、日本のレアグルーヴというかソウル歌謡としてハイレベルな出来。これはそういう趣味の人には一聴の価値ありでしょう。
勿論東海地区の人には“赤福餅の唄”が最大のレアナンバーなんでしょうけど、他地区の人間からしたら全く判らなくて残念。それよりかはTV版「1000年女王」のカバーバージョンが結構良かった。オリジナル版より寧ろこっちの方が良いんじゃないでしょうか。
新曲の『1-2-3-4 激気正義!』も、往年の鼻にかかった高音がちゃんと出ていて一安心。って、この曲、「ゲキレンジャー」本編で流れたっけ?
ついでに一緒に買った同日発売の二枚も簡単に感想を。
まずは『串田アキラ BEST Soul ENGINE』。『FLY OUT! ULTIMATE DAIBOUKEN』が燃える名曲なのは良いんだけど、これCD持ってるしなぁ。流石に三枚目のベストだから選曲が相当に苦しい。個人的に嬉しかったのは『ゲッP-X』の挿入歌くらい。ライブバージョンもバックがもっとしっかりしてたら全然評価が変わると思うんだけど。
そして『石原慎一 SONG BEST』。こっちも「ゴーゴーファイブ」とグランドライナーのテーマが熱いのは良いんだけど、やはりCD持ってるし。「ドラゴンボールZ」のイメージソングとか聴かされても…。アニメ版「レッドバロン」の主題歌と「あにまるQ」のコウモリの歌は面白かったんですが。正直アルバム全体だと微妙だったかな。せめてCM版ゲキトージャのテーマが入ってれば…。
石原慎一 SONG BEST

石原慎一 SONG BEST