デスパレート愛されてた記憶 - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

6/22レンタルリリースアートポート

※予告編
　原題は'玉觀音'(英題'Goddess of Mercy')。監督は名匠アン・ホイ、主演はヴィッキー・チャオとニコラス・ツェーによる、クライムラブストーリーです。
最初の舞台は北京。社長の妹とつき合い始め、周囲からは順風満帆に思える青年ヤンルイ。だが通っていた道場で雑用係として働き始めた子持ちの美女エンホンに一目惚れし、やがて二人は愛しあう様になる。恋人も捨て、職も捨て、全く新しい生活を始めたヤンルイだったが、身に覚えの無い収賄の容疑で突然逮捕されてしまう。数日後、彼の下に見知らぬ弁護士が現れ、無事保釈となったヤンルイ。しかしエンホンは置き手紙を残し、子供と共に消えていた。実は彼女の本当の名はアンシンといい、元麻薬捜査官だった。そして置き手紙には彼女の数奇な半生が…。
アン・ホイ作品らしい地に足の着いた恋愛映画だなぁ…って、相手役がニコラス・ツェーじゃないじゃん! どうなってんの?! と思ったら、ここから怒涛の回想シーンへ…。
雲南省の麻薬捜査局に派遣されたアンシン。遠距離恋愛中の婚約者からは結婚を迫られていた。そんな中、祭の日に偶然出逢った青年マオジェと何時しかつき合い始めてしまう。婚約者とマオジェの間で揺れるアンシン。そして彼女が麻薬の取引き現場に潜入すると、そこに現れたのは何とマオジェだった!?
この辺は主人公が麻薬捜査官なら如何にもありがちな展開。制服姿のヴィッキー・チャオは可愛いし、マオジェ役のニコラス・ツェーはちょっとワルなイケメン。しかし、舞台がド田舎といってもいい位ののんびりした山あいの村ってのがアン・ホイらしい。
そして二人の許されない恋はこうして終わる…というのが普通の映画だと思うんですが、ここからお話はまだまだ続いていきます。そうしてたどり着いたラストは余りにも…。これは拒否反応を示す人もいるだろうなぁ。この辺が日本未公開になった原因でしょうか。
でも映画としては流石にしっかりと見応えがあります。中国映画に興味がある人なら抑えておくべき佳作でしょう。