人造昆虫カブトボーグVxV#33

 未だに世界大会敗戦のショックから立ち直れないリュウセイ。ケンと勝治はそれをそーっと見守るだけ。‘こういう時はッそーっとしておいてやりましょッ、そーっとしておくのが一番でェす、そーっとそーっと’‘そーだった、ロイドさんがそー言ってたっけ’ リュウセイが立ち直るのを信じ、そーっと立ち去っていく。モヤモヤが晴れないリュウセイがロイドさんの店に行っても、ケンと勝治が素振り千回してる公園に行っても隠れるばかり。三人の気も知らず、リュウセイは慰めてくれないと思わず泣くやら怒るやら。‘あーあ、俺は悪い友達を持っちまった! あんな奴ら、友達じゃないッ!’ それを聞いて飛び出すケンと勝治。二人を見て、今度は卑屈に慰める様に懇願するリュウセイ。そんな時、公園に謎の美少女(声/樋口智恵子)が。デレーっとなったリュウセイは見境無くナンパ。しかし美少女は気味悪がって立ち去ってしまう。‘俺は今寂しいんだよぉッ!’ 今度は号泣! 完全に情緒不安定。しかし泣くだけ泣いたら立ち直った? ロイドさんにバトルの予定を尋ねると、幼稚園から招待状が来ていた。カッコイイ所を見せてやろうと慰問に向った三人だったが、園児たちの様子がおかしい。TV中継でリュウセイを応援していた園児たち。それを見て園長先生は、もしリュウセイが優勝したらアイスをおごる宣言。‘それで怒ってんのか?’‘そうじゃないよ、園長先生がいなくなっちゃったんだ…’ 何と園長先生はボーグバトル賭博でリュウセイに賭け、負けた途端に怖い人が来るからと夜逃げしていた! ‘よし! 判った!’‘リュウセイ、お前何か判っちゃったの?’ せめてもの罪滅ぼしにとリュウセイが園児とバトルする事に! それもリュウセイが負けたらアイスをおごる条件付き。‘チャージ3回! フリーエントリー! ノーオプションバトル!’‘チャージ3回! フリーエントリー! ノーオプションバトル!’×3。1vs3のハンディキャップマッチ! わざと負けてアイスをおごるつもりだと、リュウセイの成長を喜ぶ勝治とケン。そして案の定リュウセイの完敗。園児皆にアイスをおごり、その話を聞いたロイドさんも‘良い事しましたねェー’と大喜び。だがリュウセイは突然トムキャット・レッド・ビートルをゴミ箱に投げ捨てた!? ‘俺、ボーガーやめる!’‘エーッ!!!’
‘何故?’‘何故?’‘何故でェすかァ?’‘ご説明しましょう’ 最初はやはりわざと負けるつもりだったリュウセイ。だが意外と強い園児たちに本気になったものの敗北。‘あれが今の私の実力なのです。ですから私は速やかにボーガーの引退を決意した訳です。笑いたい人は笑って貰って結構、これが私の人生なのだから’ 穏やかに微笑みながら去って行くリュウセイ。今度こそそーっとしておいてくれと言い残したリュウセイに対し、本人がああ言ってるんだからとロイドさんたちは放っとく事に。‘私はこれからの人生、どうやって生きればいいんだろ?’ 河原でじっと考え込むリュウセイ。そんな時、河川敷で草サッカーが行なわれているのを見て‘キャプテンリュウセイ!’ 以後、‘あしたのリュウセイ!’‘宇宙戦士リュウセイ!’ 更に歌手を夢見て♪お前が俺から去って行ったのはぁ 俺の何が嫌いになったのかぁ 俺の目を見ろぉ♪ しかしネガティブなオチを妄想し、その度に‘そんな人生嫌だぁーッ!’‘さっきからうるさいわねぇ!’ 誰かと思えば公園で出会った美少女! 懲りずにデレーっとなり、ナンパ再開。しかし泣き言ばかりのリュウセイにいきなり平手打ち! しかし‘あんたにはボーガーしかないんじゃない’という彼女の言葉に大喜び。だが相変わらず女々しいリュウセイをストーカー呼ばわりし、石持て追いだした! 彼女の意図が判らず、逃げ出したリュウセイだったが、自分にはボーグバトルしかない事だけは悟った! それを見て微笑む美少女が頭に手をやると、何とその正体は天野河大輝! ‘うぁーきつかったぁーッ’ そしてニヤリ(w。ロイドさんの店に駆け込み、高笑いするリュウセイ。そしてボーガー復帰宣言! そして‘天野河リュウセイ、色々ありましたが、やはり自分はボーガーしかないという事でカムバックしました。リベンジさせて下さい!’‘リュウセイのヤツ、いい顔してるぜ!’‘もう大丈夫だよ!’ 園児たちと再戦し、今度は完勝! 負けた園児たちも嬉しそう。‘天野河リュウセイはやっぱりヒーローだ!’ 駆け寄った園児たちに押し潰され、リュウセイがパンツを引っ張られてEND。
リュウセイ、単に慰めて欲しかっただけじゃんか(w。難儀なヤツだぜ。脚本/浦沢義雄