TRAP トラップ

4/27レンタルリリース トランスフォーマー

原題は'Vinzent'。ドイツのCF界出身のアヤッシーって人が監督したシチュエーションスリラーです。

動物保護の為の署名を集めに古びたアパートを訪れたヴィンセント。そこではちょうど幼い少女の葬儀が住人たちによって行われていた。ヴィンセントも行きがかりで参列したのだが、突然昏倒してしまう。ようやく目覚めたヴィンセントだったが、アパートの一室に署名活動のきっかけになった美女ローズが連れ込まれようとしているのを目撃して…。

まず第一に、舞台となるアパートが素晴らしい。特に中央を吹き抜ける螺旋階段の何とも言えぬ曲線美! 主人公同様に、見る側にまで迷宮に迷い込んだ感を堪能させてくれます。ここで撮影する事を決めた時点で、ある程度の作品の成功は約束された様なものだったのでは?

そんな最高の舞台を得た事もあってか、CF界出身の監督の作品らしく、一つ一つの映像はかなり目を見張るものが。そして物語の鍵となるある部屋は、壁一面を埋め尽くすコミックブックとフィギュアの山! 更にクライマックスでは聞いた事の無い日本語の歌がBGMで流れ、『killer7』みたいなアニメが始まってしまう! この辺は海外で言う所のOTAKU的なオサレさ加減で、日本人から見ればちょっと失笑モノでしょうか。

反対にストーリーはかなり訳判らん感じ。良く言えば不条理劇なんでしょうが、不条理と呼ばれるものの大半は単に作者がヘタクソなだけですからねぇ。一応終盤には種明かしみたいなのもありますが、途中まではホント適当に撮ってるだけっぽい。そもそも監督に筋立てする気が無いのかも知れませんけど。

TRAP (トラップ) [DVD]