The Hills Have Eyes(ヒルズ・ハブ・アイズ)

ウルトラセブン」#12を封印に追い込んだ連中に配慮してか、日本では何時まで経っても劇場公開もDVD化もされないアレクサンドル・アジャによる「サランドラ」のリメイク版。痺れを切らして米版DVDを買っちゃいました。

復習を兼ねてウェス・クレイヴンのオリジナル版を先に見てたんだけど、今回のリメイク版がそれをほぼ完全に踏襲と言うか再現していたのにビックリ。ストーリー構成もキャラの設定も、オリジナル版最強キャラだったワンちゃんたちまで一緒! キャラを借りただけでほとんど新作になってる他のホラーリメイク作とは一線を画してて、これは嬉しかったなぁ。

変わってるのは、アジャの前作「ハイテンション」を見れば予想がつきますが、ホラー描写が一々より直接的に過激に残虐になってる事。特に食人一家の容姿がもろフリークス軍団になってて、確かにこれを見たら日本公開は考えるかも?*1 オリジナル版でマイケル・ベリーマンが演じてたプルートなんか丸っきり悪魔の毒々モンスターだし、エレファントマンみたいなのもいるし。掃き溜めの鶴的存在だったルビーも、演じてるLaura Ortizの写真を先に見ていて結構可愛いじゃん! と思ってたら、特殊メイクで見る影も無い醜女にされちゃってて…。パパ・ジュピター役のビリー・ドラゴも知らないと全然気づかないレベル!

一方の襲撃されるカーター一家側は、ママ役を「インタビュー・ウィズ・シリアルキラー」のキャスリーン・クインランが、次女ブレンダを「LOST」「サタンクロース」のエミリー・デ・レイビンが演じてます。

オリジナル版と変わった点と言えば、カーター一家で生き残った三人が逆襲に転じるクライマックスの展開が一番変わってる。特にダグの頑張り様! 妻を殺され、せめて幼い娘を取り返さんと、やられてもやられても食人一家に立ち向かっていくその姿は感動すら覚えます。娘のいるホラーファンは必見!?

と言う訳で、オリジナル版を見ていれば英語が判らなくても全然大丈夫な、ホラー映画愛に満ちた快作でした。気になる人はとっとと買っちゃうのが吉!

*1:でもせめてDVD化は出来るだろうと思うんですが。