ヘル・ファイヤー


9/29リリース アートポート
 原題は'The Thing Below'。ジム・ウィノースキー(ジェイ・アンドリュース名義)監督によるモンスターパニック作です。
嵐の中、海底油田基地から謎の貨物を極秘裏に輸送する米海軍の船。それは地下の奥底で発見された未知の生物だった! 生物は暴れ出し、船の乗組員は全滅してしまう。一方その頃、油田基地へ新たな機材を運ぶ一艘の船があった。何とか基地に辿り着いた時、そこにはもう誰もいなかった…。
船の乗組員は少々とうのたったパンク娘とか、自分はカウボーイの生き残りだとほざく男とか、ポルノ映画の薀蓄を女性に語るアホとか、どう見てもダメそうな奴ばかり。何でこんな奴らばかりかと言うと、未知の生物がそれぞれのトラウマや妄想をまるで現実の事の様に見せてしまう能力があるから。ようするに「惑星ソラリス」のパターンです。まぁ手垢のついたアイディアだけどそれは良しとしよう。しかしそういう設定がありながら、登場人物の普通の回想まで絵で見せてしまうのは…。さすがは駄作量産監督の代表格、ジム・ウィノースキーの面目躍如といった所でしょうか。
それにしてもビデオスルー作品にしてはシーンの多さ(回想シーンをわざわざ絵にするくらいですから)とか、結構お金がかかっている気がするんだけど、海軍本部のセットなんかはどこかの倉庫なのが丸判り。この辺のアンバランスさもさすがです。
全体としては可も無く不可も無い普通の凡作でした。

ヘル・ファイヤー HELL FIRE [DVD]APS-133

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