大人には分らない 青春白書@チャンネルNECO

 須川栄三の監督デビュー作である青春映画。脚本は須川栄三と森谷司郎。主演は夏木陽介
父は文部大臣候補の代議士、母(沢村貞子)は進歩的な教育評論家。外面ばかりを気にする両親に歯向かって、ジャズバンドで青春を爆発させる大学生・忠。バンドのボーカリストでもある恋人の葉子と勝手に結婚の約束をした忠だったが…。
主人公が青臭い青年の主張をストレートに大人たちにぶつけてばかりでイマイチ。その代わり脇が豪華。バンドのメンバーは佐原健二佐藤允江原達怡。女性陣は更に! 恋人は団令子。姉は「青い山脈」の杉葉子。妹はなべやかんの母なのがにわかに信じ難い超キュートな笹るみ子(出番が少なく残念)。腹違いの妹が白川由美。何かとちょっかいを出す年上の良い女で草笛光子。チョイ役で若林映子も! 彼らをもっと際立たせればもっと面白くなったのに。1958年製作作品の限界か、コメディとしても、青春の暴走モノとしても中途半端。東宝独特の明朗快活さも邪魔だなぁ。絶対須川栄三は入社する会社を間違えたと思います。